脊髄小脳変性症

a115. 小脳による制御は2つの仕組みにより調整しています。

フィードバック型制御とは、目標から実際の運動がどのくらいずれているのかお検出し、その結果を参考にしながら運動を補正する方法です、人が安定した起立や歩行を行うためには、重心の位置が一定の位置に保たれている必要があります、しかし歩行中は様々な外乱が加わるため、重心の位置は左右、前後に偏位してしまいます。

そこで小脳は、重心位置の偏位を感知し、理想の位置からのずれを計算し、重心の位置が元に戻るように下肢や体感の筋肉を収縮させます。

速い運動に対しては、フィードフォワード型制御を行います、現在位置から補正すべき程度を前もって予測しながら計算し、ずれを少しずつなくしていきます、いずれの場合も運動の結果や運動の目的点を小脳が把握することが必要です、このために小脳には感覚信号が豊富に投射されています。